乳歯の虫歯を放置することで生じる問題とは？

乳歯の虫歯を放置することで生じる問題について

鹿児島の歯医者「ながやまデンタルクリニック」の歯科衛生士です。

子供の歯は成長の過程で乳歯から永久歯へと生え変わります。そのため、乳歯の虫歯についてはそのうち生え変わるからということもあり、軽視している方もいるのではないでしょうか。

確かに乳歯はいずれ生え変わりますが、虫歯などを放置してしまうと、乳歯はもちろん、その後に生え変わる永久歯やお口全体にも悪影響を及ぼす可能性があるため、注意が必要です。

今回のブログでは、乳歯の虫歯を放置することで生じる問題についてお話したいと思います。

乳歯は虫歯になりやすく・進行も早い

乳歯は歯質が成熟していないため、虫歯になりやすいという特徴があります。さらに、虫歯になった場合は抵抗力のある永久歯に比べて進行も早く、自覚症状が現れにくいので注意が必要です。

乳歯については日々の歯磨きや定期検診をしっかり行い、虫歯予防に取り組むことが重要です。

乳歯の虫歯を放置することで生じる問題

①永久歯の変色や歯質が悪化する

乳歯の虫歯は進行が早く、短期間で重症化する可能性が高いです。虫歯が神経にまで進行した状態で放置してしまうと、歯根の周辺に膿が溜まるなどの症状を伴います。歯根周辺に膿が溜まった場合は、生え変わる永久歯が変色したり、歯質が悪化するなどのリスクが考えられます。

②永久歯の歯並び・噛み合わせが悪化する

乳歯の虫歯が重症化すると、永久歯が生え変わる適正期間よりも先に抜歯をしなければならない可能性があります。永久歯が生えるまでに歯がない状態が長い時間続くと、空いたスペースに周囲の歯が倒れ込んでしまうため、永久歯の歯並びが悪くなる可能性があります。

③顎骨が正常に発達しない

乳歯の虫歯が重症化すると、その歯をできるだけ使わないように反対側の歯ばかりで噛むようになります。そうすると、使用頻度の低い方の顎骨が正常に発達しないなどの問題が生じ、顔が歪んだり、咬み合わせが悪くなったりする可能性があります。

④永久歯が虫歯になりやすくなる

乳歯の虫歯が多い場合は、口腔内に虫歯菌が多い状態ですので永久歯に生え変わってからも虫歯になりやすいことが予想されます。

⑤永久歯が生えなかった時に困る

通常、乳歯は時期が来ると永久歯に生え変わりますが、10人に1人は生まれつき永久歯の数が足りないケースというのがあります。そのような場合は、本来、乳歯が永久歯に生え変わる時期に生え変わらないため、そのまま乳歯で生活しなければなりません。

もし、乳歯の虫歯を放置して抜歯となった際にその部分に生え変わるはずの永久歯がない場合は、幼少期からブリッジや入れ歯で治療することになります。ブリッジや入れ歯は周囲の歯に負担がかかるため、支えとなる歯の喪失リスクも高くなってしまいます。

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